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医ごっそうのコラム茶や!


医療法人 仁泉会「朝倉病院」理事長の医ごっそうコラムです。
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つまらない生活が楽しい~便秘編~
外来にもいろいろあるようです。
中でも面白いと思ったのは「便秘外来」です。

最初は奇妙に思えましたが、よく考えてみれば便秘症状の方は結構います。
若い女性を筆頭に、高齢者では最も頻度の高い症状です。
ある日、関連施設で処方箋の内容がすべて下剤という方もいました。

便が秘する(肛門の奥に隠れる)ところの原因の背景には、癌が隠されていたり、最近ではパーキンソン病のごく初期症状として注目されていますが、やはり一番多いのは生活習慣によるものでしょう。

まずは運動不足。
腸への刺激が少なくなることで、腸の動きがますます悪くなります。
その結果、長時間にわたり腸の中で食べ物が滞留することになり、便が硬くなって便秘になるのです。
また水分不足は当然、便を硬くします。

さらにストレス。
好戦的な交感神経が興奮している時は、腸の動きが抑制されますし、同様に睡眠不足も便秘の大敵で、寝ている間はリラックスさせる副交感神経が働き、腸が動かず便が作れないことになります。
他にもダイエットや偏食などあります。
そりゃあ、食べなきゃあ出ませんわ。

特に女性は、子宮の存在も腸の動きを抑制します。
女性ホルモンやダイエット、腹筋が弱いなど便秘の原因となる要素が多いですし、高齢者は老化で、腸の動きが悪い上にそのような条件が重なりがちです。
他にも薬の副作用もありますから、これは見落としがちですね。

対策としてよく耳にするのは、食物繊維が豊富な野菜類を摂取することです。
確かに食物繊維は便を作るもとになりやすいですが、少量では意味がなく量が必要です。

しかし、毎日たくさん野菜を食べるというもの大変で、バリバリ食べていると自分が牛になったような気になります。
これこそ、人間だという思いを失う(牛ナウ)という気分でしょうか?

そして口も疲れますから、顎関節症があると厄介ですね。
それを思うと水分補給のほうが、まだマシです。

ストレスの解消等、いろいろ試してみても結局ダメなら、最後は下剤に頼ることになりますが、下剤は主に2種類あります。

便を軟らかくする薬と、腸の動きをよくする薬なのですが、後者の薬はお腹がグルグルして多少気持ち悪いところもありますので、前者の薬のほうが使いやすいかもしれません。
ただし、効きすぎると下痢のようになってしまいますから、調整が必要です。

いずれにせよ、たかが便だと侮るなかれ、排便、食事、睡眠の三要素は重要です。
食事もまさに終わり良ければ全てよし(その逆もありますが)ということでしょうかね。
排便が良ければ食欲も増しますし、食欲が増せば睡眠も保てます。
便秘を制するものは生活も制する。

脳梗塞で書いたように、(便が)詰まるとつまらない。
つまるところ、つまらないに限るということですね。
by asakura_h | 2012-04-14 12:30
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