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医ごっそうのコラム茶や!


医療法人 仁泉会「朝倉病院」理事長の医ごっそうコラムです。
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国企合作「アリセプト」
今年の秋ぐらいに不活化ワクチンが日本で正式認証になるとか?
生ワクチンでは副作用の麻痺が生じるため、多くの先進国では不活化ワクチンが使用されていますが、日本は遅れています。
国内での生産を待つためでしょうか?

それと似たようなことが以前にもありました。
薬害エイズ問題で話題になったミドリ十字という会社は、厚生省の天下り先でしたが、この会社の血液製剤を守るために、海外の安全な血液製剤の輸入が遅れ、HIVに汚染された血液製剤を使用したことで、エイズ患者を出したのです。

また最近では、アリセプトというアルツハイマー病の治療薬でもありました。
実はアリセプトという薬は、日本のエーザイという製薬会社で作られた薬なのです。
それを守るために、10年前から既に海外では使用されている治療薬、メマリーやリバスチグミン、レミニールなどが、アリセプトの特許切れにより去年になってようやく解禁されました。
特許切れということは、いわゆるジェネリック、別名ゾロと呼ばれるカテゴリーの薬として、他メーカーが安く売り出せることを意味しますが、その納入価が3分の1になるところもありました。
もともと、それくらいの価値しかないということでしょうか?だとしたらアリセプトのメーカーは大儲けですね。

確かに国の産業を保護するという視点からは、ある程度やむ得ないこともあります。
韓国は各分野の国内企業をひとつにして、国がバックアップして製品の売り込みをかけていますから、企業と国の一体化はある程度やむ得ない面もありますが、それが過度に保護的になり、海外のいい薬の導入が遅れるというのは困りものです。

よく”国民的”という言葉を耳にしますが、昔はそう呼ばれるような人が結構いました。
国民的歌手と言えば美空ひばり、国民的作家と言えば司馬遼太郎、国民的アスリートと言えば長嶋や王、昭和の学生運動などは国民的騒動ですね。

最近の出来事では、東日本大震災が国民的悲劇です。
オリンピックは毎回、国民的メダル騒ぎですか?
さしずめ昨年国民栄誉賞をもらった、女子サッカーチームが国民的アスリートでしょうか?

ともあれ、アリセプトは昨年の日本の薬の中で売上第1位で、海外でも認知症薬の7割を占めますから、確かに効果は認められているのでしょう。
まさに、国民的薬と言っていいかもしれませんね。
いや、それ以上に国と企業が携えた国企合作の薬ですか?

1927年、中国共産党と国民党が日本軍と戦うため、国共合作という名のもとに手を携えて戦いましたが、国共合作は最後に共産党が勝利し、国民党は破れました。
国破れて企業残るでは困りますが、負ける時にはこの“国”という意味が政府じゃなくて、国民でなきゃあいいですけど・・・。
by asakura_h | 2012-01-21 12:08
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