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医ごっそうのコラム茶や!


医療法人 仁泉会「朝倉病院」理事長の医ごっそうコラムです。
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<   2015年 07月 ( 2 )   > この月の画像一覧
認知症、まずは診断ありき
医師の大切な役割のひとつは正確な診断をつけること、これは当たり前だと思われますが、なかなか専門外だと曖昧なことがあります。

よく耳にするのがメニエル病。
昔、目まいを起こしてメニエル病と診断され、今は症状がよくなっています、なんて患者さんに平気で言われることがありますが、もともとメニエル病は進行性の病気で、難聴を伴います。
それなのに、メニエル病というのを結構耳にするのは、ある意味曖昧で、安易な診断が横行する結果かなと思います。

病名は重要なはずです。
数多くの議論を経て生き残っているのです。
NHKのドクターGという番組を見ても、厳密に一つ一つの症状を丹念に取りだし、診断をつけていく様が分かると思います。

例えば、最近認知症で増えている疾患に、レビー小体病というのがあります。
レビー小体という物質が脳の一部に出現すると、パーキンソン症状プラス認知症を引き起こす疾患があると提唱したのが、小坂先生でした。
15年前は、それは病理的な存在にすぎないという意見もありましたが、多くの検証の結果、今や疾患として認められています。

一度認められると、急にその数が増えて、今まで見過ごされていた可能性も指摘されている状況です。
特に目まいや頑固な便秘なども、前駆症状として注目されています。

それだけ重要な診断、特に認知症は今や注目され、それを起こす病気に対する様々な薬も出て、介護の仕方も変わるので、診断には正確さが求められるようになりました。

さすがに、認知症を病名と思っている医師はいないと思いますが、認知症で厄介なのはBPSDと呼ばれる徘徊、暴言等の問題行動で、アルツハイマー病は環境や家族関係を見直すとあまり出ない、薬が必要なのはレビー小体病やピック病であるというようなことです。

アルツハイマー病では孤独を感じさせない家族の言動が重要で、「どうしてできないの」と言うような言動等を避けることで防げるそうですが、レビー小体病の幻覚は、スマホで写真を撮り、写っていないことを確かめないと分からないほどのリアリティのようですから、これで生じる問題行動は薬じゃないと全く不可能ですね。

また、アルツハイマー病と診断された患者さんに、最近転倒が増えているということがあれば、この診断が正確なら転倒はないはずですから、レビー小体病の可能性や脳卒中などの関与、整形疾患の関与などを考えることが必要になります。

要するに正確な診断がつくことで、あとからやりやすくなるのです。

最後に、常にこれで診断は正しいか疑ってみる必要もあるのでしょう。
認知症は、個性も加わったりするので、一度ついた診断に安住すると痛い目に遭う、気をつけたいものです。
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by asakura_h | 2015-07-18 13:30
認知症よりまず高知病(症)対策?
各都道府県や市町村で、認知症対策のネットワーク化が進んでいるそうです。

何と言っても有名なのは、熊本県の熊本方式と呼ばれ、熊本大学を中心として、診断から困った時の対応までの体制がとられています。
一方、福岡市では市の医師会を中心にネットワーク作りが進んでいるようですが、果たして高知県、高知市はいかに?

ということで、製薬会社ノバルティス社主催の認知症勉強会で、専門家の先生に尋ねたら、高知県は割とその点では進んでいるそうで、そんなネットワークを作る必要がないという返事を受けましたが、その割に開業医の先生の中には対応に苦慮したという話もありました。

果たしてこのままでいいのか、議論の必要もあるかと思いますが、あれば認知症の流れがクリアになり便利だと思う以上に、高知県全体でこういう対策をしているという安心感につながり、ひいては県外の方へのアピールにもなり、移住したい方にも計画として役立つかなと思うからです。

なかなか主体的にやってくれるところがないとダメですが、専門の医師と高知市、高知県なりが組んで主導して、まずは基本的なマップとなる青写真を作り、そこにそれぞれの病院の役割を落とし込んで、実際にそれで機能するか、各病院を集めて話し合えばいいかと思うのですが、難しいのでしょうか?

これが気になるのは、高知の特性かなと思ったりするからです。
東京に住んでる時に高知の印象で言われたのが、一匹オオカミの県だから組織には馴染まない県民性だということです。

例えば保険会社の外交レディの話ですが、他県ではチームで取り組むところが、高知だとそれがバラバラらしい。
確かにそういう意味では、チーム作りが下手です。

高知県庁に勤務し、農業行政に関わっていた友人が言うには、他の県、特に愛媛県では農家が手を組んで一緒に売り出す。
足りない農家があれば、それに技術を教えて全体のレベルアップをし協力して、県外へアピールしていくのですが、高知県では個々がバラバラ、要するに自分だけが良ければそれで良しみたいなところがあって、なかなか話がまとまらず困るということでした。

確かに、やっと高知県も知事の元に「高知家」というキャッチコピーで、県全体のまとまり感が出てきたような気がします。
それでも高知県民の意識を変えるのは難しいでしょうが、時代は変わっていきます。

もともと土佐弁は、語尾に「き」を付けることで有名ですが、結構「が」も付きます。
「何しゆうが?」「これじゃいかんがやろ?」など「が」が多いのも特徴で、言葉通りに県民性も我(ガ)が多くて強いんですね。

もはや高知病、いや、高知症かもしれませんが、まず治すのは認知症よりは高知病(症)だと困ったことですね。
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by asakura_h | 2015-07-14 18:48