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医ごっそうのコラム茶や!


医療法人 仁泉会「朝倉病院」理事長の医ごっそうコラムです。
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イローグッバイ?
老年病学会というのがありますが、そこでただ延命の為の胃瘻造設中止という声明を、今年の1月に出しました。

胃瘻とは、胃と皮膚に穴を造り、そこにチューブを通して直接栄養を送り込む方法です。
瘻とは、組織に炎症でできた管状の穴のことを意味しますが、それを人工的に皮膚を経由して、胃に造ったので胃瘻と言います。

この手術自体は17世紀から始まり、特に1890年代に広く行われましたが、開腹手術でしたので身体への負担が大きいものでした。
これが、内視鏡を使って行う現在の経皮内視鏡的胃瘻造設術、略してPEG(ペグ)と呼ばれる方法が確立したのは1979年です。

その後は色々と改良され、1983年には日本人もイントロデュース法という、術者がひとりでも可能な改良法を新たに開発しました。
日本では術後の出血の心配を考慮し、入院して施行することが多いですが、アメリカでは簡単に外来で施行しています。

これができるまでは、栄養は主に中心静脈栄養という、大きな静脈に高カロリーを点滴で注入する方法か、鼻からチューブを入れて流動化した食物を直接注入する方法しかありませんでした。

これらの方法はそれぞれに欠点があり、中心静脈栄養は消化管を使わないために、腸の繊毛が欠落して腸のバリア機能が失われ、細菌や毒素が侵入しやすくなったり、リンパ機能が低下し免疫機能も低下する、また、点滴の部位から感染しやすい、点滴中だと移動に不便でリハビリもやりにくいなどあります。
経管栄養は何と言っても、鼻や咽頭の違和感がたまりません。
そして注入の間は長時間拘束されます。

その点、胃瘻だと移動するにも便利ですし、鼻や咽頭の違和感もなくなります。
ただ、お腹の部分の違和感がありますから、これも完璧ではありませんが、管理する側からみても管理しやすい方法です。

難病があり口から食べられない方には、この方法が一番いいかもしれません。
あとは、一時的に摂食機能が低下した方には、回復までの栄養繋ぎとしても最適かもしれません。
しかし、高齢で寝たきりの方などに、ただ延命の為だけに施行することに対して、異論を唱えたのが老年病学会です。

確かに今、日本では認知症末期の患者にまで胃瘻を行ったり、胃瘻アパートと呼ばれる病院もあるとかいう胃瘻大国、そう言えば15年前、当時働いていた老人医療センターでも盛んに推奨していました。
思わず老人“胃瘻”センターにするつもりかと思いましたが、これからは必要な方に、何が本当に必要な治療かを考える必要があります。

ところで、ビートルズの曲にハローグッバイという曲があります。
今年の秋もどこかの運動会でかかっていましたね。
これからゆっくりこの世とお別れすることをスローグッバイとか・・・。
もうひとつ進めると、まさにイローグッバイ、胃瘻グッバイですか?
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by asakura_h | 2012-11-29 17:04
”くう”は結局”くう”
最近、“食う”ことが多いですね。
その筆頭は、何と言っても食事です。
お陰様!?で、お腹がたるんできました。

これも冬に対する身体の適応現象ですかね?
要するに身体が大きいと、熱を奪う体表面積が相対的に少なくなり、身体から熱が逃げないようにするとかいう、なんて合理的だろう。
なんて、これはただの屁理屈、実際は甘い物の食べ過ぎです。

それにしても、食事は甘い誘惑です。
よく誘惑の代名詞として使われるのに、飲む(酒)、打つ(ギャンブル)、買う(異性、男にとっての女)という“誘惑三兄弟”がありますね。
溺れるとかハマるという方がピッタリな言葉ですが、テレビで過食のために200キロの体重になる人を見ると、“食う”は四番目の兄弟と言ってもいいでしょう。
気をつけよう食中毒、いや、食楽中毒かな?

ただし、食わないというのも困りものです。
今でも思春期における拒食症は大きな問題ですし、高齢者の拒薬とともに拒食は難問です。
入院患者の家族から「何とかしてください」と懇願されますが、なかなか期待に応えられないのが現実です。
ですから、食べることができる高齢者は長生きです。
加齢で唾液の分泌機能が衰える、咀嚼機能は落ちる、腸の吸収能力は低下する、食欲低下要因が揃ってくる中、食うというのは、そんな機能がまだ保たれている証拠ですから、それだけ生命力があるんですね。

また、最近感じるのは、年を食うことですね。
もちろん、ただ単に時間の意味での年ではなくて、寿命という意味ですが、元より人それぞれ生まれつき持っている寿命も違います。
この場合、寿命の取り方とは食べ方です。
たくさん食べると年をとります。

最近の研究で言うと、この年とは長寿遺伝子のことでしょうね。
人間の老化は、細胞内のエネルギー源であるミトコンドリアと、免疫細胞の低下によるそうですが、その長寿遺伝子の中にそれらを活性化するサーチュインという遺伝子があります。
この働きで、若さを維持できるかもしれないというのですが、その為にはカロリー制限が必要になるそうです。
つまり、物を余計に“食う”ほど、年も“食う”ということです。
“食う”は、結局“食う”ことですか?

分かっちゃいるけど、なかなか適度に食うことは難しいですね。
確かに色即是空とはよく言ったもので、色とは物質的なもの、それに惑わされても結局空しい、だから“食う”も結局は空なのでしょうが・・・。

そんな“食う”のつく言葉を拾ってみると、いい意味があまりありませんね。
割りを食うとは損すること、泡を食うとは慌てて自分を見失うこと、人を食うとは人を馬鹿にしたことです。

吉田茂元首相が、長生きの秘訣として何を食べるかと聞かれて、人を食っていると答えたとか?
政治家は食えないですね。
勿論、食う気もないですけど。
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by asakura_h | 2012-11-24 12:30
総選挙、衆議院議員の就活戦線GO!
党首討論で野田首相が解散を言明、いよいよ総選挙が決まりました。

最初は、安倍総裁も余裕でしたが、「解散します」と噛みつかれて思わず慌てふためき、「約束ですね、約束ですね」と連呼する姿が、なんとも頼りなく思えました。
それにしても、何ともいい加減な話ですね。

野田首相は、お涙昔話を持ち出して、「自分は嘘を言わない、約束通りに解散を決意した」なんて言っていますが、マニフェスト破りは立派な嘘つきじゃないかと思いますけどね。

以前から、野田首相の政治手法というのは、荒くてぶっきらぼうな感じがしました。
消費税アップ、原発再開や尖閣列島の問題で、中国を怒らせたのも同じですが、結局、最後も同じように締め括った感じですね。
裏では財務省や、読売新聞のナベツネグループが操り、振付通りに動いたという話らしいですが、お尻に火がついて、やっと開き直って解散した感は否めないですね。
野垂れ死(野田れ死)に回避解散ですか?

選挙の争点、対立軸は景気対策?消費税?TPP(環太平洋パートナーシップ)?原発?さらに日本のエネルギー政策、領土問題等いろいろありますし、それ以前の政治主導も全く達成されていません。

これに、政党が14もあって群雄割拠?
いや、マニフェストもアテにならないから、ただ言うだけの集まりで“雄”と言うよりも“群言う割拠”ではお話になりません。
政党のイメージから言えば、自民党こりごり、民主党がっかりですし、政策別に政党を組み合わせて選んでいたら、まさに選挙パズルさながらですね。

特に第三極はバラバラですが、官僚叩きでくっつこうと言っても、問題は政治家の質を問われているのですから、訳の分からない政治家が多数いても、ますます牛耳られるだけです。
それに、違う意見の集まりでは民主党の二の舞ですね。
他国にますます、侮られるだけのような気もします。

いやあ、選択肢がないのに困ったなと思いながら、選挙に行かないことが一番ダメなのは間違いありません。
個人的には景気対策が気になりますが、景気が良くなれば即消費税アップですからね。
いずれにせよデフレ脱却、円安誘導はしてほしいですね。
自民党はそれを主張していますが、本当にできますかね。
これこそ本当の政治主導が必要ですが。

原発は徐々に廃止、いわゆるエネルギー転換は必要でしょう。
特にアメリカからシェールガスという、エネルギー革命の波もやってこようとしていますから。

将来的には少子高齢化、その為に財源や人材をどうするか?
そんな将来像を提示できる政治家、政党を選びたいと思いますが、なかなかなあ。

これからいよいよ選挙活動(選活)も活発化し、騒ぎは尖閣諸島に続いて“選活列島”となります。
落ちればただの人、“活(かつ)”するからには“勝つ”しかありません。
議員の就職活動、就活の季節がスタートです。
はたして国民という社長は誰を雇うのか?
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by asakura_h | 2012-11-21 13:30
巻き込まれたら大変
当法人の関連である社会福祉法人「長い坂の会」の中に、介護士を養成する平成福祉専門学校があります。
近年、高校卒業生の減少により、入学者数が減少している中、今年新しく吉岡校長をリーダーとする体制で、ある程度の学生を確保することができています。
ひたすら感謝感謝です。

今までは政府の就労支援、ジョブシフトの一環で、ハローワークで希望すれば、働き給料をもらいながら学費を出してもらい、介護福祉士の資格を取得するという制度があり、それには随分と助けられました。

スウェーデンでは、職種は守らないが仕事は守ることが国の責任と捉えて、衰退する職業からこれから発展する職業への就労支援を無料で行っています。
今や世界的に、仕事が急激にシフト(変わっていく)していく時代です。
この制度の存続は微妙だそうですが、国が全力をあげて、是非とも続けて欲しいと思います。

そんな国の力を感じることもあれば、3つの大学の承認を田中真紀子文科大臣が、最後には認めないことになるなんて、ちゃぶ台をひっくり返すみたいな、大どんでん返しを食らわされた大学関係者は大変ですね。

田中真紀子大臣という政治家と掛けて鳴門の渦と説く。(鳴門に失礼?)
その心は、見ていると迫力があるが、巻き込(真紀子)まれると大変です。

中には今回、大学行政の在り方に風穴を開けたということで、評価する意見もあるようですが、あまりそうは思わないですね。

例えば、最初から大学行政に問題を感じ、大学の審査会の委員が問題だからと、それを変えようとしたら官僚が抵抗して仕方ないので、マスコミを使って目立つようにこんな手段を取らざるを得なかった。
というのならまだしも、(それでも周りは困るけど)今回はあまりにも唐突過ぎて、そこには戦略もストーリーもないただの思いつき、悪い言い方をすれば、単に機嫌が悪かったような印象だったのは、この人のキャラなんでしょうね。

だから余計に振り回され、無駄に感じる。
特にこんな手法では、焦点が違う方向に向いてしまうこともあります。
問題提起するにもそこにストーリーを感じる、あるいは戦略があることが重要だと思います。

まあ、たとえ戦略がなくても、それこそ“この人が言うのなら仕方ない”という信頼のあるキャラならまだしも、ただ“口先だけ女”が目立とうとしたように感じられ、怒り以外ないでしょう。

今回の件は、文科省が提起しようとしたことに大臣が飛び乗り、はしごを外されたというような話もあり、実際のところはよく分かりませんが、いずれにしろピエロですね。

そうこうする間に、いよいよ衆議院解散、総選挙、国民を巻き込んで政界サーカス、これから本格的な営業開始でしょうか?
一体、何人のピエロが誕生するのか?
ひとりで十分な気がしますが・・・。
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by asakura_h | 2012-11-17 12:35
会議を制する者は時間を制する!?
病院や施設では、何と言っても現場が大事です。
職員が現場に張り付き、利用者や入所者との関わりを多くとることこそが、サービス向上に繋がるからです。

勿論、適切なサービスが提供できるという大前提がありますが、それにしても最近、会議の数が多いですね。
安全管理委員会や感染対策委員会など、数えてみると月に20回は超えます。

会議に使う時間というのはバカにならない、使い過ぎてバカになるくらいですかね。
それこそ、“会議は踊る”という有名な文句がありますが、ダラダラとやっていれば“会議は劣る(劣化する)”ばかりです。
ましてや会議のための会議では、意味がないですね。
その為に、ある会社では立って会議をするところもあるそうです。
それは、座るとダラダラと長くなるからです。

病院関係では、小倉第一病院の取組みがユニークです。
ここでは各職員がiPadを持ち、研修もeラーニング(ネットを活用した学習方法の総称)を使ったり、ITリテラシー(IT利用能力)を身につけるための研修を行ったり、極めて先進的な取り組みを実施しているそうです。
何と会議は、グループウェアというネット上で行い、いちいち会議を開かないそうで、まさしく会議いらずとはこのことですね。

思わず我が病院でも導入したくなりますが、それは今後の課題として、とりあえず現状で効率良い会議を何とか工夫するとすれば、まずそれが何のための会議か、その意味を考えなくてはいけないでしょう。
その場で結論を出す必要があるであれば、集まる必要がありますが、ただの連絡や報告、勉強や研修では、必ずしも集まらなくてもいい場合も多くあると思います。
きちんと会議の仕分けが必要でしょうね。

次に、終了時間を決めておく必要もあると思います。
司会やリーダーがしっかり誘導することも大事ですが、各々も終了時間を意識し、そこから逆算して、何をすれば良いのかを考える。

例えば、問題点を話し合う場合には、前もって資料を配布し、各自がそれぞれ意見をまとめていれば、当日の議論する時間が省けるはずです。
その場で即座に考えても、意見が言える人ばかりじゃないですからね。
その結果、時には議論が白熱して、時間が押すのは仕方ないことです。
それだけお互い真剣に考えているということですからね。

とにかく、意味のないただ長い時間が嫌です。
その原因のひとつには、意見が出ない、意見が出るのをひたすら司会が待っているなんてこともあります。
別に取り調べじゃないんだから・・・。

歳のせいではないですが、水や石油だけでなく、時間も貴重な資源です。
せっかく会議に出て、貴重な自分の時間を割くわけですから、何か一言でもいい、有意義だったと感じて欲しいものです。
いつもの会議、ちょっと“懐疑的”に見てみたらいかがですか?
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by asakura_h | 2012-11-10 12:37