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医ごっそうのコラム茶や!


医療法人 仁泉会「朝倉病院」理事長の医ごっそうコラムです。
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<   2011年 06月 ( 7 )   > この月の画像一覧
病院運営の壺(ツボ)は?
先日、当院を定年で辞める医事課長の送別会がありました。
63歳、女性の課長ですが、33年間も勤務されたことを感謝に思います。

医事課というのは、事務の中でも国から細かく定められている診断料、技術料などを毎月きちんと請求していく仕事ですので、適切に請求しないとタダ働きになってしまうという、病院の経営に関わる重要なポジションです。
その為には、きちんとカルテ(診療録)に具体的な診療内容や病名を記載することが重要であり、現場の医師や看護師にあまり厳しく指導し過ぎると軋轢が生じやすいのですが、温厚な方でそんなことは少なかったようです。
それでいて責任感もあり、宴会の時には盛り上げ役にもなり、貴重な存在でした。

長年勤められたので、ある意味、部署の“お局(つぼね)さん”的な存在だと言えますが、何しろ病院という所は圧倒的に女性が多い職場です。
いわば大奥のようなもので、何人かの“お局さん”がいます。
医事課長が医事の“局”なら、栄養の“局”、事務の“局”、看護の“局”などですかね。

ちなみに当院330人ほどのスタッフの中で、女性は約240人です。
介護士は最近男性スタッフが増えてきましたが、看護師・栄養士などはほとんどが女性ですから、この中で各部署を束ねる“お局さん”の存在が、仕事が円滑に進む壺(ツボ)になります。

この“局”は、平安時代から女房や女官の私室として区切られた場所を指しますが、何と言っても有名なのは江戸幕府初期の“春日の局”ですね。
最近の“お局さん”という言い方は、部下のOLをいじめる悪いイメージですが、ここではまとめ役という意味で好意的に使ったつもりです。

確かに現場をうまくまとめる“局”の存在は、経営側からすれば楽な面がありますが、同時に欠点もあります。
下の意見が直接上に届きにくくなり、職場の閉塞感にもつながる場合があります。
だから、うまく下の意見を上が吸い上げる工夫も必要でしょうね。
その場合、“局”のプライドがうまく保てるような方法も必要でしょう。
それらがうまく機能すれば、まとまりがあって、現場の意見がトップまで上がる風通しの良い、つまり、いろんな意見やアイデアが循環する循環型組織ができると思います。

他にも病院には“局”があります。
医局などは医の“局”、薬局は薬の“局”、事務局は事務の“局”ですから、結局、病院というのはいかに“局”で機能しているということから分かるように、“局”を束ねることがまさに病院運営がうまくいく壺(ツボ)です。

そういう意味で「まさに“局”は病院の壺ね」です。
ただし、ドツボのド“局”は困りますが・・・。
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by asakura_h | 2011-06-29 17:24
病(やまい)の症(ショウ)タイム「パーキンソン病 キーパーソンは誰だ?」
病気の正体を紹介する病(やまい)の症(ショウ)タイム。
今回は高齢者の増加に伴い、最近増えているパーキンソン病についてです。

病名に発見者の名前がつき、永遠にその名前が刻まれる幸運な医師は限られていますが、アルツハイマー病などと同様、この病名も実はそうなのです。
発見者はイギリス人のジェームズ・パーキンソンで1817年のことです。
主な症状は、最初は手が震えたりしますが、次第に手足が硬く、動作も遅く、最期は動けなくなります。
中年以降の発症で、有病率は1000人に1人ぐらいの割合です。

運動には脳が指令を発する運動野という場所から信号が脊髄を通り、手足の筋肉に伝わる錐体路(すいたいろ)と呼ばれる神経回路があります。
実はそれだけでは運動はスムーズにできません。
運動していない手足の筋肉と協調して働かせる必要があります。

それを行うのが、錐体外路(すいたいがいろ)と呼ばれる神経回路です。
この回路には、脳の奥の黒質という部分が関わっています。
この黒質の神経同士の信号を伝達するドーパミンという物質が減っていく為に錐体外路が機能しなくなるのです。

ずばり、このパーキンソン病のキーパーソンは、ドーパミンという神経伝達物質なのですが、それが減ってくる原因は不明です。

ただし、原因が分かっている場合もあります。
例えば、抗精神薬などの薬や脳の外傷などによるものですが、パーキンソン病に似た症状を起こすので、パーキンソン症候群といいます。
高齢者で体の動きが遅かったり、手が震えたり、表情が硬い方を見かける時がありますが、これらはその病気の可能性が十分あります。

脳の外傷でなりやすい職業はボクサーです。
長年パンチを頭部に受け続ける為ですが、有名なのは元ヘビー級ボクサーのモハメッド・アリですね。
以前、オリンピックの開会式に出席しているのをテレビで見ましたが、まさに表情は硬く、手は震え、スローな動きでした。

治療法ですが、残念ながら現在は根本的な治療薬はありませんが、抗パーキンソン薬というドーパミンを補充する薬や、ドーパミンに対する感度を上げる薬などがあります。

男性だと平均寿命は、罹っていない男性とあまり差がないそうですが、それでも病気が徐々に進行し、日常生活に支障が出て、最期はベッド上生活の方も多くおられます。
その為にもリハビリは肝心です。
やはり、動かさないでいると余計に動かなくなるわけですから、できるだけ動くことです。

また、この病気は気分が鬱的になってしまいます。
気分が落ち込むと、実は動き自体も悪くなってくるため、気持ちを落ち込ませないで前向きに考えることが大事で、抗鬱剤が必要な場合もあります。

以上ですが、心配な方は最寄りの神経内科医の受診をお薦めします。
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by asakura_h | 2011-06-25 11:44
身近な物語 ボールペン
今ではすっかり“筆需品”のボールペン。
シャープペンや鉛筆をあまり使わなくなって何年が経つのでしょうか?

学生時代、試験前に利用していた友達のノートの文字が懐かしく思える今日この頃です。
何しろカルテは公文書ですから、消しゴムで簡単に消える鉛筆などはもっての外、ちなみに改ざんできる修正液もご法度です。

それにしても、1960年代に大橋巨泉のCMで「はっぱふみふみ」という流行語を生んだ万年筆、自分より年配の方はよく使っていたように記憶しますが、最近はあまり使われていません。
1970年代にボールペンが公文書に認められて以降、主流はすっかりボールペンです。

半永久的に使える万年筆ですが、少々扱いが面倒で、ボールペンの扱いやすさには勝てません。
さらに値段も安い上に、今では製薬メーカーが自社製品のPRも兼ねて提供してくれる為、無料で手に入ることも多いです。
特に字の汚い自分としては、ボールペンの滑らかさは助かりますが、デザインも好みだと手元が明るくなったような気がします。

このボールペンの歴史は、1940年にハンガリー人のビーロー・ラースローにより始まります。
ペン先に入れた極細のボールにより、弱い力でもスムーズに書ける点が画期的、それまでの鉛筆や万年筆のような押しつける筆記用具と比べると、まるで紙ロードを軽快に走るスポーツカーのような滑らかさです。
しかし、中に入れるインクが油性のために保存が利かないのが欠点でした。
これが水性インク、ゲル状インクなどと改良が重ねられ、以前より長期保存も可能となっています。

また、ボールペン本来の材質も改良され、ボールはセラミック、先端部はステンレス、軸は合成樹脂が今の主流です。
後ろを押してペンを出し入れするノック式か、キャップを外して書くキャップ式の2種類があり、インクの色もカラフルになりました。
ただし、重力を利用するので上を向いて書けないのが欠点ですが、宇宙ではインクを窒素ガスで噴出する宇宙ペンが開発されているそうです。
なお、正しいボールペンの書き方は、決して寝かさず、紙面に垂直に近い角度で書くことだそうです。

そんな、すっかりペン界の覇者となったボールペンですが、これからは電子カルテが普及して、入力はすべて画面タッチやキー入力となれば、本に押される電子書籍のような存在でしょうか?
果たしてCDにとって代わられたレコードのようになるのか?
あるいはテレビにとって代わられたラジオのように、自分の生息場所を見つけられるのか?

一方、万年筆はその高級感からコレクターズアイテムとして、独特の地位を確立しています。
ボールペンにそういう高級感がないのが少し残念ですが、恐らく紙がある限りは生き続けるでしょう。
結局は“紙頼み”ということですかね?
もちろん、鉛筆や万年筆の運命もそうですけど・・・。
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by asakura_h | 2011-06-17 17:23
お茶の茶飲み話”何茶ぁ、変わらん”
静岡県の茶葉から放射性物質セシウムが基準値以上と測定されたようです。
先月は神奈川県の足柄で、今回は福島原発から400キロも離れた静岡とは驚きです。
標高や有機栽培が原因だとか、お茶の場合は濃縮されて高い値が出るから心配ないとか、よく分かりません。

それにしても緑茶といえば、平安時代に遣唐使を通じて中国から入ってきた外来の飲み物。
室町時代に武士の間で流行し、江戸時代に煎茶として熱いお湯に注いで飲むという現在の方法が確立して以降、一般庶民に広まりました。
今では80年代に伊藤園が缶でお茶を販売する方法を確立、その後ペットボトルでの販売も可能となり、最も身近な飲み物となりました。
紅茶や青茶である烏龍茶とは、発酵させる時間の違いだけで、全く同じ種類であることはお馴染みです。

この緑茶には、コレステロール低下や虫歯予防のカテキン、豊富なビタミン、消臭効果のあるクロロフィルなどを含まれ、特に濃い蒸し茶はさらに便秘に効くなど、その効果が強いことから人気が高まっているだけに、今回の報道に“彼ら”からの恨み節が聞こえてきそうです。

茶1 「なんたって、福島原発での東電や政府の説明は“お茶を濁す”としか言いようがないだろう」
茶2 「そうそう、きっと“お茶の子さいさい”と思って、初動対応のまずさを誤魔化してるのよ」
茶1 「今は東電の現場職員は大変で、現在の“蟹工船”みたいだよ」
茶2 「これから暑い夏に向けてもっとひどくなるわね」
茶1 「それにしても、その後に続く“菅おろし”という名の政権争いのゴタゴタはすべてが“茶番”だな」
茶2 「国民を“茶化している”のかしら?」
茶1 「さあ、どうかな?とにかく“目茶苦茶”に見えるよ」
茶2 「“お茶らけ”てはいないと思うけど・・・」

そこに現れたのは、政治に一家言ある高知の土佐茶くん。

土佐茶「まったく、政権が変わっても“なん茶ぁ、変わらんきねぇ”」
茶1 「はあ?それどういう意味?」
土佐茶「土佐弁で何にも変わらんという意味よ、憶えちょって」
茶2 「少しは変わったのかもしれないけど、あんまり感じないわね。きっと発信が下手なのかも」
土佐茶「いずれにしろ、今のピンチを“茶ンス”にして欲しいき」
茶2 「いいこと言うわね。“茶坊主”はやめて欲しいわ」
土佐茶「政権維持の“茶ポーズ”だけわねぇ」
茶1 「それにしてもお茶って、いい意味が少ないね」
茶2 「そうね、だからこういう運命なのかしら」
茶1 「別に“茶々”を入れるつもりはないけど・・・」

以上、お茶達の茶飲み話でした。
お茶の遣い方、日常会話にぜひどうぞ。
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by asakura_h | 2011-06-15 11:54
サーブスはやめよう
よく、人は見かけが8割、9割と言われますが、それはきっと本当でしょう。

随分昔、二十歳の頃、自然気胸のため、「明日入院です」と言われた病院からの帰り道、早速不安になり占い師に見てもらったのですが、ちょうど日焼けして見た目が元気そうだったのか、「あなたは健康です、心配ありません」と言われました。
もし、しんどい表情をしていたら、おそらく「どこか具合が悪いのでしょう」と言われたと思います。

これは専ら、「占いなんていい加減だ」などと言うときに使う話ですが、その占い師のいい加減さが、占い力や霊力でもなく、ただ外見で判断されたということです。
確かに“心は見えない”のCMじゃないですけど、見えない心や本音を判断する材料が、表情や言動、行動などしかないわけで、とりあえず手っ取り早い判断材料は、必然的に表情や容姿などの視覚的要素になるのは仕方のないことでしょう。

何しろ、人間の視覚に対する情報量はすごく、脳でも後ろ半分を占めています。
ただし、この外見というのが、ただの容姿の問題ではなく、色々な表情や清潔感だとか、いわゆるノンバーバルコミュニケーション(言葉によらないコミュニケーション)を意味しているのは言う間でもないことです。

例えば、いいことをしているように見えても、気持ちが入っていないとか、いい発言をしても嘘っぽいとか、薄っぺらな言動や行動はすぐにバレてしまいます。
どこかの政治家のパフォーマンスなども、有権者はもうとっくに見透かしていますし、震災への励ましでも何か違和感を感じたり、案外自分では見えないけれど、人は他人のことを結構よく見ているものですね。

その一方で、外見が美しくなくても、気持ちがいい人はそれ以上の輝きがあります。
そういう心の持ち主をハート美人、ハートハンサム(イケメン)という表現があります。
女性でも、若い時にはそれほど美しくなくても、年齢を経て美しさが輝く人がいます。
気持ちや生き方自体が「品」として染み出てくるのかもしれません。
これは、男性が年齢を経るにしたがって、渋みが増すのと同じことですね。
そんな人は、他人への表現の仕方や接し方も素晴らしいものがあります。
俗に言う接遇美人ですかね?
男だとイケメンでは軽い感じがしますから、接遇美男子ですか?

われわれが提供するサービスも心がこもってないと、すぐに見透かされます。
特に入院や入所などで神経質になっている方や、その家族はなおさらです。
サービスというのは、中に“美”が入っているから“サー美ス”です。
もちろん、その“美”とは心を込めたサービスを提供できる接遇美人、美男子のサービスのことです。
それがないサービスは、単なる“サーブス”ですね。

これからは、接遇ブスにならないよう気をつけたいものです。
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by asakura_h | 2011-06-10 16:32
新薬正処(しんやくせいしょ)、中風戦線異常あり
認知症の新薬に続いて、脳卒中の予防薬にも新薬が出ました。
まさに脳卒中(中風)との戦い、中風(ちゅうぶう)戦線にも新たな武器の投入のお知らせです。

その予防の対象になるのが脳塞栓症です。
脳卒中の中でも、血管が詰まることで症状を引き起こす脳梗塞の患者が増加していますが、その詰まり方にも種類が2つあります。

動脈硬化のために、血管が詰まるのが血栓症と呼ばれるものですが、今回の予防薬は、不整脈や他の動脈硬化が剥がれて流れ、そして詰まらせる脳塞栓症に効果があります。
脳塞栓症の怖いところは、比較的大きな血管が詰まる可能性が高いことです。
確かに最近は、血栓症でも大きな血管に症状が出る場合が増えていますが、脳の左半球の言語を司る部分と右手足の動きを司る部分がやられて、社会的にも終わってしまうような悲惨な例は、塞栓症の得意とするところです。

しかし、怖いのは脳ばかりではありません。
大腸に栄養を送る血管が詰まれば、腸が腐り出血する虚血性大腸炎を引き起こしますし、足の血管が詰まれば、そこから先が腐るということになりかねません。
もちろん、これらは動脈が行き渡るすべての臓器にも当てはまることです。

それだけ恐ろしい塞栓症の原因のひとつが不整脈、その中でも最近増えている絶対性不整脈という心房細動です。
これは、脈のリズムや強さが完全に不規則になってしまうものですが、血液の流れは不思議なもので、固まりやすくなるのです。
この心房細動の原因は、老化なども関係していますが、比較的大きな心臓に起きやすいことが知られています。

動物でも体の大きな動物、つまり心臓そのものが大きな動物が心房細動を生じやすいのです。
この予防には、もちろん心房細動を防ぐのが一番いいのですが、なかなか防げないことが多いのです。
その為に、血液の凝固を阻止する、つまり血液を固まりにくくすることが重要になります。

今までの長い間、ワーファリンという薬がその役割をしていましたが、納豆で効果が弱まったり、お酒で逆に強くなったり、他の薬の影響を受けやすく定期的に血液検査をして、血液のサラサラ度をチェックする必要があるなど、管理が難しい面がありました。

今回発売されるプラザキサという商品名の経口薬は、2種類の用量があり、低用量は高齢者や腎機能が悪い人などに使い、それ以外の患者には高用量を使用、定期的にチェックがいらないなど使い勝手の良いこの種の薬は久々です。

ただし、値段が高いことや長期的な結果がまだ分からないなど不明な点はありますが、それを考慮しても、まず試してみる価値がある、ずばり即戦薬(塞栓薬)です。
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by asakura_h | 2011-06-08 17:57
新薬正処(しんやくせいしょ)、頭部戦線異常あり!
新薬を紹介する新薬の正しい処方「新薬正処」、今年になり新たな薬がまたひとつ加わります。
その薬が効く病気は、アルツハイマー病です。

アルツハイマー病とは、認知症の中で最も患者が多く、今や認知症の代名詞であり、症状の中心は何といっても物忘れです。
特に遅延記憶という、数分前のことを忘れるのが初期に目立ちますが、症状は徐々に進行し、ついには数秒前のことや、家族の顔も何もかも忘れてしまいます。
さらに、時間や場所も分からない等の症状や徘徊等の問題行動も引き起こし、最期は寝たきりで多くは肺炎などを併発して亡くなられます。

その原因はベーターアミロイドというたんぱく質が、脳の神経細胞に蓄積して破壊されるからですが、いまだに根本的な治療薬はないのですが、機能低下を遅くする経口薬があり、ここ数年広く使われていました。
その薬の名前はドネペジル、商品名はアリセプトといいます。

脳内の神経間を伝達していく物質のひとつであるアセチルコリンの低下が症状と関係があるので、そのアセチルコリンを分解するアセチルコリンエステラーゼという物質を抑える薬なのですが、3年から5年の長期でも認知機能の改善を、また重症例でも1年間ですが改善を認めています。
ただし、人によって効果に違いがあり、中には効果がないと思って中止すると症状が悪化することもあります。
今回はそれと同じ機能を持った薬が2つと、違う機能の薬が1つです。

まずは同じ機能を持つ薬で、ガランタミンという経口薬で商品名はレミニール、もうひとつはリバスチグミンという貼り薬で商品名はイクセロンパッチといいます。
この2つの薬とアリセプトには明確な差がないと報告されていますから、あとは個人差か相性になります。
使用しても効果がなければ、切り替えていくことになりますが、先述のとおり変化がない場合でも、実は効果があったということもあり、切り替えの判断が難しい場合も出てくるかもしれません。

違う機能の薬はメマンチンという経口薬で商品名はメマリーです。
ちょっと難しいですが、神経細胞のNMDA受容体が持続的に興奮し、ノイズを出し記憶作用等を妨害する為、それをブロックする薬ですので、上記のアリセプトなどと併用して使えます。
実は3月に発売される予定でしたが、震災による工場破壊のために延期となり、6月8日にやっとお目見えすることができるのです。
初期から中期の患者さんに使用でき、副作用も少なく、アルツハイマー病の次に多い血管性の認知症にも効果が認められるということで大いに期待が持てます。

いよいよ私たちにも武器が増えました。
今後は根本的な治療薬やワクチンの開発の可能性があり、希望がさらに膨らみますが、今まで膠着状態だった頭部戦線、まさにうれしい異常ありですね。
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by asakura_h | 2011-06-04 12:32